院内では、検査に来られた患者様に対しては大きく分けて検体検査と生理検査を行っています。
検体検査とは、患者様より採取された血液をはじめ尿や便、痰、胸水や腹水、関節液など、体内のあらゆる部位に存在する体液中の各種の物質の濃度や働きを、検査機器や顕微鏡を使って検査を行うことです。
又、生理学検査とは心電図、肺機能、脳波、超音波等の検査のことで、患者様に直接接し機器を当て、検査を行うことです。
検体検査
生化学的検査
血液や尿などに含まれる成分（主に酵素や糖質、蛋白質、脂質、電解質 等）を機器を用い分析し、各臓器の機能に障害がおきていないかをチェックします。
また、動脈硬化や、電解質代謝異常、体内の感染・炎症等も分かります。
血液学的検査
血液中の成分（赤血球、白血球、血小板など）の算定や細胞の分類、ヘモグロビン濃度の測定により貧血や血球形態の異常を顕微鏡で鏡検したりすることで、血液疾患病態チェックができます。
免疫・血清学的検査
血液型（ＡＢＯ／Ｒｈ）、炎症反応（ＣＲＰ）、梅毒検査、肝炎ウイルス検査をおこないます。
一般検査
尿や糞便を調べます。尿検査では、定性試験で尿中の蛋白、糖、潜血などを調べ、尿中の細胞や固形成分を顕微鏡で観察することで、主に腎臓とこれに続く、尿路（腎盂・尿管・膀胱・尿道など）の疾患のチェックが出来ます。
便潜血検査などで大腸ガン検診を行う検査もあります。
細菌検査
呼吸器系、泌尿器系、腸管系などさまざまな材料を培養し、病原菌にどの薬が有効か調べたりしますが、この検査は項目により２〜３日ほど必要とする時もあります。
迅速的な検査では、真菌、インフルエンザウイルス、結核菌の鏡検などを実施しています。
輸血検査
手術や貧血の治療に輸血を実施する際、日赤血液センターから作られた血液製剤との適合性を調べる血 液交差適合試験を実施します。
心電図検査
心電図では、安静時、運動負荷、２４時間心電図があり虚血性心疾患（心筋梗塞、狭心症など）、不整脈、心肥大などを調べることができます。
生理検査
肺機能検査
肺活量や努力性肺活量を測定することにより、肺疾患に伴う呼吸機能の程度を調べます。
又、手術前チェックなどにもおこなったりします。
脳波検査
脳波検査では、意識消失や痙攣などの原因疾患を調べることができます。
超音波検査
患者様に害のない人間の耳で聞くことの出来ない音波（超音波）を体の部位にあて画像を診ることで診 断に役立てます。
○腹部超音波では、肝臓、胆のう、膵臓、脾臓、腎臓、膀胱、腸管などが対象になります。
○表在超音波では、甲状腺、乳腺、整形外科疾患、皮下の腫瘤などさまざまな部位が対象になります。
○心臓超音波では、心臓の大きさ、心筋の厚さや動き、弁の動きと形態、異常血流の有無を調べます。
○血管超音波では、動脈硬化の判断や、血管内の血栓の確認、脳に流れる大事な頸部動脈のチェックができます。
※上記の様に、検査科では多種多様の検査を行っていますので、患者様には安心して検査を受けて頂ければと思います。